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表と裏 02

「・・・勘右衛門」

先ほどまで一緒にオリエンテーリングのことを話していたというのに。
視線の先には勘右衛門の姿を捕えるも、もう二度とその目がこちらを向くことはないのだと悟った。

ああ、彼もあちらの人間だと、少し前から気付いていたのに。

表と裏は混じらない。
常に線を引いて、白と黒とを分けている。
決して灰色になることはないのだ。

一年生の忍たまに囲まれながら笑っている彼に、少し嬉しくなる。
彼はこれから光のあたる場所に行くのだ。
他の五年生、例えば三郎に雷蔵、兵助、八左衛門たちに囲まれて。

嬉しいと感じるのに、少しの寂しさを胸に寄せる。


無は有を生みはしない


彼らの時もそうだった。
今の五年生だけでなく、その他の学年の時もそうだった。
否、全てにおいてこの世界はそうなのだ。

メインとサブは相容れない。

あの一年生たちが入学してからそうなってしまった。
サブはサブの場所があり、メインにはメインの場所がある。
決められた。
決められてしまった。
線引きをされてしまったのだ。

ああ、それでも君が笑っているのが嬉しい。

君はこの寂しい場所から放たれるのだから。







あれ?
段々暗くなってきたぞ^^

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