人間はいずれも諦めの悪いものだけれど、どんな時も諦めが肝心って言葉ってすごく的を得ていると思うんだよね。
諦めるって結構簡単だよ？
未練なんてなくしちゃわなくていいんだし。
ただ、もういいかって思うだけでいい。
後で後悔しても、一度諦めることでそれまでのことをすっぱり切っちゃうわけだから、それは成功だよね？

逆に諦めないってすごく大変だよ。
疲れるし大変だしあんまりいいことあったためしがないし。
先が見えてるんなら諦める必要なんてないんだけどさ、諦めるってことは先が見えないってことでしょ？
もうちょっとすれば見えるかも、なんてそんな夢見てないで、次はこうすればいいんじゃない？って策を練ればいいじゃん。
何も道は一つじゃないでしょ？

だからさ、何が言いたいかって言うと、いい加減しつこいんだよねって話。

「伊月くん！ねーってば！」

さっきから無視して歩いているけれど、露骨に嫌いですって態度なのについてくるって本当にどっかおかしいんじゃない？
トリップして来て頭のネジ飛んじゃったの？
それとももとから電波なの？
痛いこの子。本当に痛いわ。
中二病ってこんなに痛々しいものだったんだね。

「いい加減にしてくださいませんかね？」
「あ！やーっと止まってくれたー！」
「・・・（人の話くらいちゃんと聞けよ）」

なぜこうも空気が読めない。
あれか？あえて読まないってやつか？
それただ嫌われるだけだから。
許されるの天然だけだから。
あんたウザいだけだから。

「・・・何かご用でも？」

態とらしく敬語を使っちゃうのは嫌味だって気付いてるかな？
否、この顔は気付いてないね。
馬鹿みたいに笑顔だよこの子本当に痛い。

「あのね！あのね！今度の休日に一緒にお団子食べに行こうよ！」
「・・・（ウザい）」
「仙蔵くん達に誘われたんだ！伊月くんも六年生なんだし、一緒に食べよ！」

なんだその理由。
ウザい。本当にウザい。
六年生だから、とか本当に意味わかんないし。
あれでしょ？私だけ仲間外れは可哀想とか上から目線なんでしょ？
そんで上手くいけば「美麗さんって優しいですね」とか言ってくれるかも！みたいな思想の元に動いてんだろ？
馬鹿じゃね？そんなん行きたくねーからわざわざそういう話題になる前に早々にお前らのところから離れたんだっつの。

「申し訳ありませんが、その日は丁度用事があるので行けないですね。仙蔵たちと楽しんできて下さい」
「えー！その用事ってその日じゃないとダメなの？どーしても、どーしてもダメ？」

本当に何こいつウザい。
可愛らしく小首かしげて上目遣いとか、うはｗテラワロスｗｗｗって昔なら言ってるぞ。
可愛くねーし、小首かしげんな。上目遣いとか、全くと言って効果なし。
元が女だからとかそんなんじゃないなこれ。
人としてこの人が心底から嫌いだからだな。
てか、可愛さで言ったらくノたまの子たちの方が比べるのもおかしいくらいに可愛いわ。

「どうしても外せない用事なんです」
「えー・・・そっか、じゃあしょうがないよね。その代りお土産買ってくるから楽しみにしててね！」
「・・・・・ありがとうございます」

にこっと笑って走り去って行った。
お土産なんて誰も催促してないのに。
てか、それ買うお金どこから出すの？
団子代もどうせ仙蔵たちにたかるんだろ？
・・・お土産も仙蔵たちの誰かが買うんだろうなー。

ま、自業自得だよね。
利津をほっぽってそんな奴に現をぬかすんだもん。
あーあ、忍者のたまごとはいえみんなばっかだなー。
ついていけないよ。
ま、私には五年生と利津がいるし、それでいいけど。





続

双子転生に天女様（笑）を投下してみた。
うん。きっとね、伊月も最初から嫌いだったんじゃないんだよ。
でもこの天女様は夢読みまくって自分で来たくて来ちゃったおバカちゃんなんだよ。
そんで逆ハー補正が少し入ってて、その補正が一番強く六年生にかかっちゃてるって言うね。
中二すぎて敬遠してる伊月と利津を見て五年生は近寄らないから補正かからないんだよ。

↑みたいに天女様ちょっと勘違いしてて、何言っても許されるって思ってるんだよ。
そんで、伊月も利津も前の世界のこととか夢小説のこととか知ってるから、最初はフォローしなきゃね、みたいな話をしてたんだと思うのね。
でもさ、伊月も利津も落乱の世界で十年以上生きてて、やっぱり理想ばっかじゃないって知ってて、それなのにバカやってる痛い子を見て軽い同族嫌悪含む嫌悪を感じるのさ。
最終的には生理的に受け付けない、ってやつですよ。