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言っちゃあなんだが、彼女は良く言って無邪気で自由奔放。悪く言えば我儘で気を使えない子だった。
いきなり未来から来ました、行く場所がないのでここに居させてください、なんて言われて、はいそうですかなんて言えるわけないのに。
学園長も先生方も誰一人彼女の言い分なんて信じていないし、彼女がこの学園に何もしないかなんて誰も保証できない。
そんな身分も何もかも不詳な彼女がなんでこの学園にいられるかっていえば、拾ってきたのがは組の三人組だったからに他ならない。
つまりは彼らが必死になって学園長に頼み込んだということ。
学園の外で拾った彼女をここへ案内する道すがら、彼女にいろいろ含まれたみたいだ。
しかも彼女が未来から来たってこともすっかり信じてしまっているみたい。
ま、そこは本当のことだろうから否定はできないけれども。
それに、彼女はなんと自分が天女と呼ばれていることに全く否定をしないのだ。
否定をしないだけで肯定していないのだから嘘はついてない。
ついていないけれど、それは子供の考えるレベルの屁理屈だ。
そんなものがこの世界で通用するはずもないというのに。
知っているんでしょう?
この世界は人を殺すことについて、未来のあの時代よりも緩いということ。
人の命の価値が軽いというわけではないけれど、みんな生きるために必死なんだということ。
私も利津も嫌というほどに学んだ。人が死ぬということ。人を殺さねばならないときがあるということ。
守られるばかりだったあの頃とは違うんだということ。
ああ、それなのに。彼女をしぶしぶこの学園で匿うことを許可した学園長に彼女は嬉しそうに笑って見せた。
さも当然とでも言うように、できることならなんでもします、なんて。
彼女はこの世界を何にも知らない。
続
結構辛いと思うんだよね。あの時代。
結構というか確実?
生きるか死ぬかみたいな。
それなのに夢小説のような展開を当然と思っているトリップ主に伊月くんイライラww
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