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滝夜叉丸と稚児様

「たきにいさま」

鈴の鳴るような声でとてとてと必死に走り寄る姿に、滝夜叉丸はこれが目に入れても痛くない可愛さと言うのだろうかと、一人そんなことを思ったものだ。


彼女の名前は秋原伊織。
今年十三になる滝夜叉丸の六つ下で、両親曰く許嫁と言うものだ。
自分が小さい頃、それはもういつだったか覚えていないほど小さい頃からそう言われて育ったものだから、滝夜叉丸には違和感などなかったし、それ以上に可愛らしい伊織を自分も愛していたから反論など皆無だった。
それどころか、この可愛い可愛い許嫁を誰彼かまわず自慢したいくらいで、実際に学園で自慢しまくっているのだが。
滝夜叉丸は最近になって気付いた。
六つ下のこの許嫁をここまで愛している自分は、曰く稚児趣味、と言うものなのではないのか?と。

まさかまさか。自分に限ってそのようなことありえない。
第一伊織以外のちびっこにそのような感情など感じたこともなく、学園のちびっこたちなんて可愛らしいとは思うものの、こいつらこの野郎と同時に思うこともしばしばなのだから、やはり違う。
自分は稚児趣味ではない。
ただ好きになった相手が、愛してしまった相手が小さかった。
それだけのことなのだ。

「只今帰ったぞ!伊織!」
「たきにいさまー!」

私の名を呼びながら飛びついてきた伊織を危うげなく抱きとめ、そのままぎゅうっと抱きしめる。
小さな温もりにほっと一息つく。
やはり伊織の隣はいいな。
学園には伊織がいないのが惜しいものだ。ずっと隣にいられればいいのに。

たきにいさま、たきにいさまと私の名を呼ぶ伊織は、私がいるのが嬉しいのだろう。
さっきからずっと笑いっぱなしだ。
可愛い奴め!





休暇が来るたびに実家ではなく伊織の家に通いつめ、新学期が始まるごとに泣く泣く別れる滝夜叉丸と伊織に、彼らの両親が早々に結婚の儀を上げねばならぬと頭を悩ませるのは、もはや仕方のないことなのだろう。







なんだこの話^^
うけるwwwww
ロリコン第一弾が滝とかwwww

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