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1-2所属、窓際前から三番目。
名を秋原伊織。
彼女はどうやら週一朝早く学校へ来て花を活けているみたいだ。
そういや、あの時正門前で見たあの女子生徒もよく見えなかったけれど花を持っていた気がする。
じゃあ、あれが秋原か。
彼女は実家が花屋らしい。
俺がいつも通る通学路の途中、花屋を一軒見かけた。
なんとなく気になって中の人にばれないように覗いて見れば、秋原が花の世話をしているのを発見した。
なるほど、ここが彼女の家か。
彼女は読書が趣味みたいだ。
休み時間の度に文庫本を取り出して、読書にふけっている。
どんな本を読んでいるかは、ブックカバーのせいでわからなかった。
だけどそのブックカバーは淡い色の使われたもので、女の子らしさが滲み出てる。
ちょっと可愛いと思った。
彼女はあまり人と交流しないみたいだ。
話す程度の友達ならいるみたいだが、わざわざ自分から話しかけたりせず、隣の席の女子とかがときどき話しかけてそれに返す。
それくらいの友好関係らしい。
それ故か知らないけど、彼女はあまり表情が動かない。
笑わないとか、無愛想とか、そういうんじゃないけど。
あ、でも。本を読んでる時はときどきふ、と笑ったり悲しそうな顔をしたりしてるのは見た。
感情移入してしまうタイプみたいだ。
ここ一週間の彼女の考察終わり。
続
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